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町長スケッチ

  • 生ごみが消える
    (広報2012.3月号)
  • 久し振りの馬ソリ
    (広報2012.2月号)
  • 年頭のあいさつ
    (広報2012.1月号)
 一戸町長 稲葉 暉
   一戸町長 稲葉 暉

生ごみが消える(広報2012.3月号)

  都会住民でも身の回りの廃棄物を自分で処理してしまう元気な人がいる。マンションのベランダのプランターで野菜を栽培する人も少しずつ増えているそうだが、言わばこれは川上の話である。
 廃棄物である生ごみをベランダで始末しようとしている人はやはりいないだろうと思っていた。しかし、やればできるという例を知った時にはさすがに驚いた。
 一定の厚さと量の土を支度して、それに釣り合う量の生ごみを埋めておくと、きれいに生ごみが消滅するのである。もちろん水切りもちゃんとした上での試みだ。消えた生ごみはどこへ行くのであろうか。有用な微生物群の能力によって水、炭酸ガス、窒素にきれいに分解されるのである。プランターで植物を育てることと全く逆のことをしているのである。これは川下と言っても良いだろう。川上と川下が自然な形でバランスがとれていれば環境が保全されているのである。
 しかし、今われわれの住む二戸地区の生ごみ処理はこれに比べてかなり乱暴な処理になっている。生ごみに重油をかけて燃やすとかプラスチックと混ぜて燃やす形になっている。不自然な処理と言うだけでなく、ダイオキシン発生のもとになっているし、お金も多額のものを使う結果となっている。
 一戸町として川上と川下の調和がとれた生ごみ処理に踏み出したいと考え、その実験を行い始めている。実験用の生ごみの排出元は野田坂町内会であり、従来通り週二回の回収をしている。
 それを楢山地区の遊休していた堆肥盤に運び、運の良いことに優秀な細菌群を手に入れさせてもらったので、それを生ごみと混ぜ、時々切り返しをするだけである。
 零下、十五度にもなる日が続いたが、次々に生ごみが発酵し、六十度を超える床の温度となり、見事に町内会の生ごみが消え続けている。生ごみが消えるのであるから広い場所は必要ないのである。一戸町に数カ所このような場所を作れば、全町の生ごみ対応ができる。一方、町内会の方でも短時間で分別が上手になっているという話である。
 このような形で次々広がる可能性が出てきた。前にも述べたとおり、可燃性のごみから生ごみを取り除けば、残り物の細かい分別も比較的簡単にできる。面白い展開になりそうである。

久し振りの馬ソリ(広報2012.2月号)

 久し振りに、いや、小学生の時以来であるから55年振りにといったほうが正確であるが、馬ソリに乗ることができた。夜の雪道を、時折ガタッガタッとする音を聞きながら滑るソリに身をまかせながら進んでいくのは懐かしいとも感じ、また、今の車中心の生活感覚からするとまことに非日常的な雰囲気を感じるものであった。
 車よりはるかに遅く、しかし、歩くことよりはずっと速く移動していく。この馬ソリのイベントは奥中山地区で開催された夢あかりの行事として、今年初めて導入されたものであった。家並みに沿って各家庭に、それぞれ工夫を凝らした夢あかりが飾ってある。馬ソリはまさに夢あかりの中をズンズンと行進していくのであった。
 左右に流れていく夢あかりは、暗闇の中で白い衣裳を身にまとい、オレンジ色にユラユラと揺れていた。この幻想的な冬の営みが、すっかり奥中山高原の風物詩になっているなと感じた次第である。
 馬ソリは何往復もしていて、一往復毎にたくさんの子どもたちを運んでいた。馬ソリのゆったりとしたペースが、子どもたちのリズムと調和していたのかもしれない。もちろん子どもたちの参加があれば、当然ながら家族ぐるみの見物とあいなる。  そのことで、にぎわいもなかなかのものであった。企画、運営をされた関係者の方々に敬意を表したい。話を聞くと、馬ソリの馬を探してくるのが大変だったらしい。私も馬ソリの最前列、つまり、ぎょ者と馬の真後ろに座らせてもらったが、その馬の体格の立派なことに驚いた。尻も大きいし、足も見事なほど太い。
 オーナーでもあるぎょ者の方に話を聞いてみると、何でもばんえい競馬の馬らしい。目方は1トンを超えているという。馬を養う費用は月25万円かかる。つまり年300万円かけているとのことであった。このような馬をよくぞ探せたなと思ったら、奥中山出身の函館近辺で牧場を経営している人に頼んで、隣人であるオーナーに無理を聞いてもらい実現したものであるらしい。地域の冬祭りを成功させようとの情熱の成せる技である。  実は、夢あかりのイベントとあわせて、当地の飲食店が共同し、はしご酒が開催されていた。それにも参加させてもらい、各店舗をめぐりながら千鳥足で夢あかりを眺めさせてもらったことも追記したい。

年頭のあいさつ

年頭のあいさつ(広報2012.1月号)
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