鳥越観音の巡礼納札

更新日:2023年03月07日

鳥越観音堂外観

鳥越観音堂外観

鳥越観音の巡礼納札

巡礼納札

《県指定有形民俗文化財》

ふりがな:とりごえかんのんのじゅんれいのうさつ

名称:鳥越観音の巡礼納札

数量:1

所在地:岩館字御所野(御所野縄文博物館)

指定年月日:昭和54年8月17日

 

鳥越観音は、大同2年(807年)慈覚大師が開基したという伝説を持つ古刹で、中世では糖部三十三所観音巡礼の3番札所、近世では29番札所として知られています。

糖部三十三所観音巡礼は、岩手県北から青森県東部をめぐる観音巡礼で、永正9年(1512年)の観光上人の札打ちがその始まりといわれています。

観光上人の巡礼納札のうち3番札所として鳥越観音に残っていたのが、この巡礼納札です。鳥越観音の他には、青森県南部町の長谷寺観音(33番)、同じ南部町の隅の観音(6番)、七戸町の見町観音(3番)の3枚しか現存しておらず、岩手県内では唯一のものとなっています。また、札は残されていませんが、浄法寺町御山の桂清水観音(1番)、二戸市の朝日観音(4番)は順番が確認されており、以上の6ヶ所が観光上人の糖部三十三所観音巡礼の札所として知られています。

約200年後、八戸天聖寺住職の守西上人が階上町の寺下観音を1番とし、天台寺を詣り納めの33番とした新たな巡礼をはじめますが、その時鳥越観音は29番札所となりました。

観光上人のこの札には、

岩屋寺へ 可起分のぼり 見おろせば 松のあらしも のりの声かと

という御詠歌が朱書きされています。

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