御所野遺跡

更新日:2023年03月07日

御所野縄文公園西ムラの復元された土屋根の竪穴建物

復元された土屋根の竪穴建物

御所野遺跡で見つかった配石遺構の出土状況

配石遺構

《国指定文化財》

ふりがな:ごしょのいせき

名称:御所野遺跡

数量:1

所在地:岩舘字御所野

指定年月日:平成5年12月21日

追加指定年月日:平成18年7月28日

追加指定年月日:平成26年3月18日

 

 

御所野遺跡は、約5,000~4,200年前に営まれた縄文時代中期後半の集落遺跡(ムラのあと)です。東北北部から北海道南にかけての円筒土器文化圏と呼ばれる範囲に属し、その東南端に位置することから南の大木式土器文化圏からの影響も強く受けています。

遺跡は、八戸湾に向かって北流する馬淵川と、その支流である地切川(じぎりがわ)と根反川(ねそりがわ)に挟まれた東西に細長い河岸段丘の上に立地しています。遺跡の南側を流れる根反川の川沿いには珪化木が多く露出しており、国の天然記念物に指定されています。御所野遺跡からは、この付近から採取したと考えられる珪化木製の矢尻が多く見つかっています。

平成元年度(1989年度)から平成24年度(2012年度)までに行われた発掘調査によって、東西約50メートル、南北約120メートルの細長い台地のほぼ全面に集落の跡が広がっていることが確認されました。

遺跡の中央に配石遺構を伴う墓域と祭祀場である盛土以降が形成され、その周囲に竪穴建物跡が配置されており、当時の集落構造をうかがい知ることができます。盛土遺構からは、大量の土器や石器とともに、焼けた動物の骨や堅果類、土偶などのまつりの道具が出土し、火を用いた祭祀・儀礼が繰り返し行われたことが分かりました。

出土遺物の様相からは、御所野遺跡の縄文時代の人々は、生活に必要な資源を選択的に利用していたことや、広範なネットワークに根ざした道具づくりなどを行っていたことが伺えます。

「北海道・北東北の縄文遺跡群」の一つとして令和3年7月27日に世界遺産に登録されました。

この記事に関するお問い合わせ先

御所野縄文公園

〒028-5316
岩手県二戸郡一戸町岩舘字御所野2
電話番号:0195-32-2652
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