出ル町のイチョウ

更新日:2020年10月29日

出ル町のイチョウ

出ル町のイチョウ

《町指定天然記念物》

ふりがな:いずるまちのいちょう

名称:出ル町のイチョウ

数量:1

所在地:出ル町字出ル町

指定年月日:昭和48年2月1日

イチョウは「生きた化石植物」と言われ、約2億年前に地球上に現れました。広く各地に分布していましたが、新生代の氷河期に多くが絶滅し、中国東南部に生育していた種だけが絶滅をまぬがれ現在に至っています。
日本では寺社仏閣の境内に植えられていることが多く、一説では、仏教とともに中国から朝鮮半島を経て日本に渡ってきたと言われています。
二ツ石川沿いの高台に立つ「出ル町のイチョウ」は、樹齢約800年と推定され、1973年に当時の県内で四番目に古いイチョウとして町指定天然記念物に指定されました。
樹高約20メートルとそれほど大きくはありませんが、根元の周囲は約12メートルと太く、幾重にも幹が分かれて外に広がっています。イチョウには、街路樹のイチョウのように円錐状の樹形に育つものと、根本付近から株立ちになって広がるものがあり、「出ル町のイチョウ」は後者に当たります。
また、イチョウには幹の付け根から気根の一種と見られるこぶが垂れ下がることがあり、「出ル町のイチョウ」にもそのようなこぶがいくつか見られます。こぶはその形状から女性の乳房に見立てられます。食料の乏しい時代には、母親が母乳の出ないときに「出ル町のイチョウ」へお参りして母乳の出と子供の成長を願ったと伝えられています。

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