浪岡家の型紙

更新日:2021年02月17日

浪岡家の型紙

上段:扇面に桜、下段:氷割りに梅

《町指定有形民俗文化財》

ふりがな:なみおかけのかたがみ

名称:浪岡家の型紙

数量:740

所在地:個人蔵

指定年月日:平成5年11月1日

型友禅や江戸小紋、江戸更紗など着物にはさまざまな型染めがありますが、それらの生地を染める際に使われるのが「型紙」です。

型紙は、同じ寸法に整えられた3枚の和紙を柿渋で貼り合わせたものを、乾かし燻すことを数回繰り返した地紙(じがみ)に、錐(きり)彫りや突(つき)彫り、道具彫りなどの技法で文様を彫って作られます。

代表的なものとしては伊勢型紙が知られ、江戸時代は白子(しろこ)村と寺家(じけ)村(現在の三重県鈴鹿市)で生産されていました。

一戸町本町の浪岡家に江戸時代の型紙が数多く保管されていることが明らかになったのは、平成2年夏のことでした。浪岡家は代々「コヤド(紺屋殿)」と呼ばれており、江戸時代には染物屋を営んでいたと伝えれています。

型紙には販売元や産地を示す商印280点が確認されており、その内訳は伊勢白子193点、京都61点、江戸11点、会津喜多方5点、盛岡2点、不明8点と7割以上が伊勢白子からもたらされたことが分かっています。

枚数が多く資料的価値が高いことと、伊勢型紙の流通経路や当時の交易の状況を示すものとして、平成2年11月、保存状態の良い740枚が町有形民俗文化財に指定されました。

現在一般公開されていませんが、町教育委員会発行の文化財調査報告書第31集「いちのへの型紙」に掲載されていますので、興味のある方はそちらをご覧ください。町立図書館での貸出のほか、御所野縄文博物館で頒布しています(頒価2,000円)。

この記事に関するお問い合わせ先

生涯学習・協働推進課

〒028-5311
岩手県二戸郡一戸町高善寺字大川鉢24番地9
電話番号:0195-33-4861
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